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ブログ - Words from Flying Books

ムナーリの機械

マニュアルやレシピを読むのはお好きですか?掌に乗っかる機械に付いてくる、ちょっとしたムック本くらいの大きさと厚みのある「取り扱い説明書」はつるんとした顔をしながら、ある種の昆虫や節足動物であるかのように、見たくない。という反応をひきおこしがちですが、多数派ではないと思われるもののこの冊子に美と可能性の喜びを見出す方もおられますし、同じ「操作や作業の手順及びそれに必要な部品や材料を説明する」ことを目的として書かれたものでも、扱われる内容がご自身のお好みの分野であった場合(食物、植物、被服、工作、遊戯、スポーツ等々…)にはむしろ好んでこれを読む、と云う方は多いことでしょう。ただこれらは正確には読む、というより活用するといった方がその性質上ふさわしいかも知れません。なかには書き手の個性によって、もしくは機能性をつきつめたがゆえに、読み物として充分に面白い、さらには詩の域にまで達するものすら見受けられるとはいえ、通常は実際の作業と平行して、またはその予行演習として使われることでありましょう。

さてこの本は機械や装置を構成するものや、働かせ方を説明するものなのですが、肌理細かい注(ノート)もふんだんに記されていて、大変親切なマニュアルであるにもかかわらず、実際この通りに装置を稼動させるために活用することはおそらく困難だと思われます。茶がかった朱色と緑がかった蒼色の使われた愛らしくも明快な図解も添えられていますのに。

ではここで機械の名をいくつか挙げてみましょう。決してむずかしくはありません。なんのための機械なのかとてもよくわかります。
munari1munari3munari4

目覚時計をおとなしくさせる機械
造花をにおわせる機械
朝焼け(オーロラ)をはやく見るための装置
怠けものの犬の尾をふらせる機械
雨を利用してシャックリを音楽的にする機械

なんのための機械かはよくわかりますが、どんな部品でどのように動くのかはすぐには分かりませんよね。どうぞ(1)はじめから(2)番号を追って(3)お読みください
きっとよくわかりますよ。

ノート (a)「ナンセンス」ということばは原題にはありません
     (b)Le machine di Munari (ムナーリの機械)だそうです 

munari5
『ナンセンスの機械』
ブルーノ・ムナーリ 
初版 帯 筑摩書房 1979年
¥12,600

Tanaka

2009 年 12 月 4 日 | comment
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