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ブログ - Words from Flying Books

ガイドブックには載っていないヨセミテの楽しみ方

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ニューヨークのスケーター・シーンを10年以上に渡って撮り続けてきた渋谷ゆりは、『WARP』マガジンの連載や、『翼の王国』『Paper Sky』などで活躍し、現在の流行以前から地に足の着いたZINEを発表し続けてきたフォトグラファーとして知られている。

数年前、古書の買い付けで訪れたマンハッタンで再会した時、自転車に乗り軽やかにブルックリン橋を越え現れた渋谷ゆりはあまりにも街にしっくり溶け込んでいて、「近々NYからカリフォルニアに引っ越すかも」と聞いた時は正直驚いた。

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初めての本格的な写真集となる『CAMP4』を見て、その理由が理解できた。
今度の舞台はクライミングの聖地、ヨセミテ国立公園。自然の中で思い思いの方法で楽しむクライマーたちの表情は、これまで渋谷ゆりが撮ってきた、NYの大都会でスケートボードという共通言語の下に集う多人種の若者や、それぞれのスタイルで音楽を楽しむ老若男女の屈託のない表情に優るとも劣らない、人間味に溢れたものだった。
ニューヨークはもちろん、ジャマイカやアフリカ、バリなど、旅慣れたバックパッカーですら躊躇してしまうような場所でさえ、どんなところでもするりと入り込んでしまう不思議な魅力を持ったフォトグラファーならではだ。
世界中から集うクライマーたちと馴れ合い過ぎず、また第三者としてでもない、絶妙な距離感を保った視点がよりリアルにコミュニティを映し出している。
雄大な大自然を撮ったアンセル・アダムスでもなく、アスリートや挑戦者たちを撮ったグレン・デニーでもない、渋谷ゆりにしか写せない人間愛に満ちたヨセミテがそこに収められている。

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「Camp4で時を過ごした人達との出会いは、本当の意味での豊かさや美しさについて気づかせてくれ、新しいものの見方を教えてくれた。そしてさまざまな状況や環境でも、そこに自分を合わせていくことで、どんな変化も楽しむことができるということを体験させてくれた
世代も変わり物質的に豊かな時代になったこととの引き換えに失われてしまったことも多いけれど、その昔ここで過ごした人たちが持っていたような精神をいつまでも忘れずに受け継いでいきたいと思う。」

こう語る渋谷ゆりの世界観に触れることで、目まぐるしい情報に振り回されがちな私たちの日々の生活にもオーガニックなパラダイムシフトを与えてもらえるような気がする。
是非、多くの人に手に取ってもらいたい。

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『CAMP 4』渋谷ゆり
限定750部 ハードカバー 2014年  定価4800円+税(税込5,184円) (4月18日入荷)
発行は自身が立ち上げたSAWYER PRESSから
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リバーシブルの帯の裏側は、渋谷ゆり自身が描いたヨセミテのマップとなっている。

店頭・メールにてご注文受付中。代引き発送可(送料・代引手数料+500円)

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【先着でご希望の方にはサイン本をお求めいただけます。】

<関連イベント>
渋谷ゆり写真集「CAMP 4 YOSEMITE」 フォトエキシビジョン
場所:THE NORTH FACE STANDARD (http://www.goldwin.co.jp/tnf/standard/)
期間:2014 年4 月18 日(金)~2014 年5 月18 日(日)

渋谷ゆり×平山ユージ(フリークライマー) トークショウ
2014年5月13日 19:30-21:00 代官山蔦屋書店
https://tsite.jp/daikanyama/

渋谷ゆり
大学在学中から世界各地を旅しながら独学で写真を撮り始める。
1996年に初めて訪れたニューヨークでスケートボードに出会い、その後ニューヨークと東京を
往復しながら制作活動を続ける。作品の発表手段として 1998年よりZINE の制作を続け、
2003年~2009年まで “ART BY XEROX” よりサポートを受ける。
2011年にフォト・エッセイ集『UNDER EXPOSURE JOURNAL』( TWJ ) を発表する。
ここ数年は都市から自然の中での文化に被写体を変え、ヨセミテ国立公園に通っている。
現在はカルフォルニアを拠点に活動する。

2014 年 4 月 17 日 | 2 comments
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